コスパ抜群!納豆の健康力を引き出す威力

 
健康のために何を食べたらいいですか?
 
日々の診療の中でも、食事についてよく相談を受けます。
 
もちろん、体質や生活習慣によって答えは変わりますが、私がかなり優秀だと思っている食品のひとつが納豆です。
 
理由はシンプルです。
 
安い。 手軽。 続けやすい。 しかも栄養価が高い。
 
健康食品というと、高価なサプリや特別な食材を思い浮かべる方も多いですが、毎日の食卓にある納豆は、かなりコストパフォーマンスの高い食品です。
 
では、納豆1パックでどれくらい栄養が摂れるのか?
 
ここでは一般的な納豆1パックを約50gとして見てみます。
 
文部科学省の食品成分データをもとにすると、納豆50gあたりの目安は、
❶ たんぱく質 約8.3g
❷ 食物繊維 約4.8g
❸ カリウム 約345mg
❹ カルシウム 約46mg
❺ マグネシウム 約50mg
❻ 鉄 約1.7mg
❼ 亜鉛 約1.0mg
❽ ビタミンK 約435μg
❾ 葉酸 約65μg
❿ ビタミンB2 約0.15mg
こんな感じです。
 
 
まず注目したいのは、たんぱく質です。
 
納豆1パックで約8gのたんぱく質が摂れます。
 
成人の1日のたんぱく質推奨量は、年齢や性別で違いますが、
 
女性で約50g、男性で約60〜65g前後を目安にすると、納豆1パックでおよそ13〜17%くらいを補える計算になります。
 
たった1パックで、1日に必要なたんぱく質の約6分の1前後です。
 
これはかなり優秀です。
 
たんぱく質は、筋肉、血管、皮膚、髪、爪、免疫に関わる大切な材料です。
 
特に50代以降は筋肉量が落ちやすくなるため、納豆のように手軽にたんぱく質を足せる食品は、とても使いやすいです。
 
次に食物繊維です。
 
納豆1パックで約4.8g。
 
成人の食物繊維の目標量は、
男性でおよそ20〜22g以上、
女性で17〜18g以上が目安です。
 
つまり納豆1パックで、1日の目標量の約20〜28%くらいを摂れることになります。
 
これはすごいですよね!
 
腸内環境を整えるには、発酵食品を摂ることも大切ですが、腸内細菌のエサになる食物繊維も欠かせません。
 
納豆は、発酵食品でありながら、食物繊維も摂れる。
ここが非常に大きな強みです。
 
そして、納豆といえばビタミンKです。
 
納豆1パックには、
ビタミンKが約435μg含まれます。
 
成人のビタミンKの目安量を1日150μg程度と考えると、納豆1パックだけで約290%。
 
つまり、1日の目安量を大きく超えるくらい含まれています。
 
ビタミンKは、血液凝固だけでなく、骨の健康にも関わる栄養素です。
 
骨の健康には、カルシウム、ビタミンD、たんぱく質、運動、日光、睡眠なども必要ですが、納豆はその一部を支える食品として非常に優秀です。
 
さらにマグネシウム。
 
納豆1パックで約50mg含まれます。
 
成人の1日の推奨量は、年齢や性別によっておよそ270〜380mg程度なので、納豆1パックで約13〜19%くらいを補える計算になります。
 
マグネシウムは、筋肉や神経の働き、エネルギー代謝、骨の健康にも関わる重要なミネラルです。
 
鉄も約1.7mg含まれています。
 
成人の推奨量は性別や月経の有無で変わりますが、
男性でおよそ7〜7.5mg前後、
女性では6〜10mg台が目安になります。
 
納豆1パックで、
男性なら約20%前後、
女性でも約15〜25%前後を補えることになります。
 
もちろん、納豆の鉄は植物性食品に多い非ヘム鉄なので、吸収率は肉や魚に含まれるヘム鉄より低めです。
 
それでも、日常的に積み重ねられる鉄の供給源としては十分価値があります。
 
さらに、葉酸は約65μg。
 
成人の推奨量を240μg程度と考えると、納豆1パックで約27%ほどになります。
 
葉酸は、細胞の新陳代謝や赤血球の形成に関わる栄養素です。
 
こうして見ると、納豆は単なる「昔ながらの健康食」ではありません。
 
1パックで、
たんぱく質 食物繊維 ビタミンK マグネシウム 鉄 葉酸 カリウム 亜鉛
などをまとめて摂れる、かなり効率の良い食品です。
 
しかも、価格が安い。
 
調理もほとんどいらない。
 
ご飯にかける。 味噌汁に添える。 卵と合わせる。 オクラやめかぶと合わせる。 豆腐にのせる。 野菜と一緒に食べる。
 
工夫次第で、簡単に続けられます。
 
特に現代人は、食事が偏りやすいです。
 
朝はパンだけ。 昼は麺類だけ。 夜は炭水化物中心。
 
このような食事が続くと、たんぱく質、食物繊維、ミネラルが不足しやすくなります。
 
そこに納豆を1パック足すだけでも、食事全体の質はかなり変わります。
 
ただし、注意点もあります。
 
ワルファリンなど、血栓ができるのを防ぐために、血液の凝固を抑える薬を飲んでいる方は、
 
納豆に含まれるビタミンKや納豆菌が薬の作用に影響するため、基本的に納豆は避けるよう指導されます。
 
また、納豆自体は食塩相当量がほぼありませんが、タレには塩分が含まれます。
 
血圧が気になる方は、タレを全部使わない、薬味や酢を活用するなどの工夫も良いと思います。
 
納豆は万能薬ではありません。
 
納豆を食べれば病気が治る、血管が若返る、骨粗しょう症が治る、という話ではありません。
 
でも、安くて、手軽で、栄養価が高く、続けやすい。
 
この条件を満たす食品は、実はそれほど多くありません。
 
高い健康食品を探す前に、まず身近な食品を見直す。
その代表格が納豆です。
 
健康づくりは、特別なことより続けられることが大切です。
 
毎日の食卓に納豆を上手に取り入れる。
 
それだけでも、たんぱく質、腸内環境、骨の健康を支える一歩になります。
 
納豆は、安いのにかなり優秀。
 
まさに、コスパ抜群の健康食です。

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