頭の中で起きたことなのに、体までしんどくなった経験ありませんか?
まだ言ってもいないのに、「嫌われるかもしれない」。
まだ投稿してもいないのに、「批判されて炎上するかもしれない」。
まだ動いてもいないのに、「ケガをするかもしれない」。
こういう不安が先に出てきて、行動する前から心臓がドキドキしたり、胃が重くなったり、夜眠れなくなったりする方は少なくありません。
これは、心臓や胃が悪いわけではありません 。

脳は、現実に起きたことだけでなく、「これから起こるかもしれない危険」にも反応します。
つまり、頭の中で作った仮想空間の出来事でも、脳が危険だと判断すれば、体は本当に身構えてしまうということです。
医学的にも、心配や反すうが続くと、ストレスに関係する生理反応が長引きやすいことが報告されています。
交感神経が高ぶれば、体は戦う・逃げる準備に入ります。
すると、呼吸は浅くなり、首や肩に力が入り、眠りに入りにくくなることがあります。
一方で、胃腸は副交感神経の影響を強く受けるため、不安が強い日ほど食欲が落ちたり、お腹の調子が乱れたりすることもあるんです。
ですから、つらさがある以上、それは体と神経からの大事なサインです。
ただし、大切なのは「今の不安は、現実に起きていることなのか。それとも、頭の中で先に作った映像なのか」を分けて見ることではないでしょうか。
たとえば、SNSに投稿する前から「炎上する」と決めつけているなら、まずは小さく出してみる。
スポーツで「ケガするかも」と怖くなるなら、いきなり全力ではなく、安全な範囲で少しだけ動いてみる。
そして、実際には大きな問題が起きなかったときに、脳へこう教えてあげます。
「あの不安は、現実ではなく、頭の中の予測だったんだな」
この小さな安全学習の積み重ねが、とても大切なんです。
不安をゼロにしようとしなくて大丈夫です。
不安があっても、小さく確認して、現実のデータを増やしていく。
その繰り返しで、脳と神経は少しずつ「そこまで危険ではないかもしれない」と学び直していきます。
体調を崩すほど考え込んでしまう方は、まず不安と現実を分けるところから始めてみてください。
頭の中の仮想空間に、体まで連れていかれないこと。
それも、脳と体を整える大切なセルフケアだと考えています。